お天気は変えられない 

私の尊敬する 宋文州さんのメルマガを添付させていただきました。
いつも彼の考え方はシンプルで的を得ていて共感でき、そして尊敬している経営者に一人です。こんな政治家がいたらなぁ、、、と。
今回は私大いにうなづきまして、、、勝手に引用させくださいね!

 2012.11.26(第212号)

1.お天気は変えられない(論長論短 No.179)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■
1.論長論短 No.179

                        お天気は変えられない
                                                               宋 文洲

東京の自宅に三週間も居て久しぶりに北京の自宅に戻った日に風邪を引きまし
た。東京の服装のままで子供達と庭で遊んだからです。体は素直に寒いと分か
っていましたが、「もうちょっと」という心がいけなかったようです。

ソフトブレーン創立20周年の記念行事もあって私は東京-札幌-大阪-上海-
北京の順で巡回してきました。それぞれの行き先で古い友人と会うのは楽しみ
ですが、お天気だけはなかなか把握する余裕はありません。しかし、着いてか
らすぐ着替えるという簡単な対策で風邪を引かずに無事に乗り越えました。
 家族の待つ北京自宅に戻ってから風邪を引くとは完全なる自分の安心感による
ものです。安心して着替えなかったからです。企業では、若い社員が風邪を引
くと上司の方がよく「気が緩んだからだ」と叱りますが、フリーターの私は自
分で自分を叱るしかありません。
 お天気は変えられません。我々個人が着替えることでその変えられない天気に
対応するしかありません。しかし、ビジネスとなると多くの人はこの単純な理
屈を忘れてしまいます。

景気はいつどうなるか分かりません。誰がリーマンショックを予想できたでし
ょうか。政治はいつどうなるか分かりません。40年間も棚上げしてきた小さな
無人島がなぜ急に経済にショックを与えるのでしょうか。
 最初は理不尽と思ったり落ち込んだりしますが、よく考えてみればこの問題が
起きなければ別の問題が起きるのです。景気と政治もお天気と同様にいつどう
なるかはまったく分かりません。我々個人が唯一できることは素早く着替える
ことです。

長年、自分の会社を経営しながら経営コンサルタントをやってきましたが、良
い企業と良くない企業を見分ける簡単な方法があります。なぜか良い企業では
あまり景気の話をする人がいません。政治の話も話題にしません。逆に業績を
景気と絡める会社はだいたい良くない会社ですし、政治について熱く語る経営
者はだいたいやる気のない経営者です。
 良いビジネスマンは政治や経済に鈍感ではないのです。むしろ敏感だと思いま
す。しかし、彼らはその政治と経済の環境はお天気だと捉え、文句や言い訳を
するのではなく、自分が素早く「着替えること」で対応しているのです。人に
よってはそれをチャンスとして捉え、長期的な戦略に活かす場合も多々あります。
 「人は世界を変えるために生きている」とアップル創業者ジョブズ氏が言いま
したが、それは奔放な彼の語り口であり、彼流の世界観であり、大いに尊重し
ます。しかし、もしこの言葉がヒトラーの口から出てきた場合、あなたはぞっ
とするでしょう。
 ジョブスが現在のアメリカではなく、中世ヨーロッパや文革期の中国に生れた
らとてもそんなことは言えないはずです。
我々ビジネスマンは世界を変えるために居る訳ではありません。我々が世界を
変えることはできないし、変える前に自分を変える努力すべきです。個人にと
ってマーケットは変えられません。政治は変えられません。経済は変えられま
せん。それぞれの個人の思惑と立場と価値観が異なるからです。
 結婚している方なら分かると思いますが、我々は一人の異性の性格さえも変え
られません。変えようと思ったのは若い頃の無知に由来した妄想です。まして
や部下を変えるなんて妄想中の妄想でしょう。
 お天気は変えられませんが、着替えることで対応しましょう。